
デリケートゾーンの臭いって意外と気になるものです。黒ずみやかゆみといった悩みは比較的隠し通せますが、臭いがきつくなると周囲にも漂って臭ってないかと気が気じゃなくなります。
普段から気を配っていても、おりものや経血など臭いのもとになる女性ならではの事情もあります。ナプキンをこまめに替えたいのはやまやまだけど、仕事柄そうもいかない人も多いでしょう。仕方ないとはいえ、何とかしたいのが女心です。もしかしてと思われる前に、対策しておきたいですね。
デリケートゾーンの臭いの原因は、ムレによる雑菌の繁殖やすそわきが、感染症などの病気です。おりものや経血といったこともありますが、臭い対策としてはムレによる臭い対策と変わりません。デリケートゾーンを清潔に保ち、通気性をよくしてムレさせないというのが共通した臭い対策です。
基本的に、誰でも多少のデリケートゾーンの臭いはあります。問題は、他人に気付かれるほど臭いがきつくなったり、悪臭になったりすることです。そうなる前に、早めの対処をしておきましょう。
ムレや雑菌によるデリケートゾーンの臭い対策
ムレや雑菌による臭い対策としては、デリケートゾーンの通気性をよくして清潔な状態を保つことが重要です。
デリケートゾーンの通気性をよくする
菌と聞くと悪いイメージがあると思いますが、皮膚には皮膚常在菌という肌を守ってくれている菌が存在しますし、カンジタ菌なども膣や口の中にいる常在菌です。問題なのは異常増殖してしまった時です。そのため、菌を異常に繁殖させない環境を常に保つことが臭い対策になります。
デリケートゾーンは衣服に覆われているので、通気性が悪くなりやすいところです。下着やストッキングなど重ね着になることや締め付けが強いことでムレやすく、雑菌の好む高温多湿の状態に陥りやすくなります。
身につけるものはデザイン性より通気性で選ぶようにし、締め付けが強いものよりも少しゆとりのある身体に合ったものを選ぶようにしてください。
おりものや経血などの臭いが気になるかもしれませんが、そんな時でも可能な限り、パンツではなくスカートをはくようにした方がいいですね。ナプキンはビニール製のものが多くムレやすくなるので、臭いが気になる人こそコットン製のものを選ぶようにしてください。
デリケートゾーンを清潔に保つ
ナプキンやおりものシートなどをこまめに取り換えるのはもちろんですが、トイレ後の処理やデリケートゾーンの洗い方にも目を向けて、デリケートゾーンを清潔に保つように心がけましょう。
ちょっと汚い話になりますが、排便後にお尻を拭くのは前から後ろですか?それとも後ろから前ですか?必ず前から後ろに拭くようにしてください。アナルはデリケートゾーンの一番後ろに位置するので、後ろから前に拭いてしまうと汚物が性器等に付着して残ってしまうことがあるからです。
また、拭く紙などもできればウェットティッシュを使ったり、ウォシュレットを使ったりしてなるべく肌に刺激を与えないようにすると、肌への刺激も抑えられ臭い対策にもなります。ウェットティッシュを使う時は、刺激成分の少ないものを選ぶようにしてくださいね。
お風呂でデリケートゾーンを洗う時は、大陰唇や小陰唇の溝なども恥垢(ちこう)が溜まりやすいのでよく洗うようにしてください。その際、強く洗ってはいけません。泡でやさしく洗うようにしましょう。石鹸も低刺激で洗浄力がある、デリケートゾーン専用石鹸を使うのがおすすめです。
膣内も臭いの原因菌がいたり、生理後の気持ち悪さなどで洗ってしまう人もいますが、膣内の洗浄はやめておきましょう。
膣内にはデーデルライン桿菌という乳酸菌がいて、膣内環境を酸性にしてバランスを取ってます。石鹸などで洗ってしまうと、デーデルライン桿菌が少なくなってしまうなど、膣内バランスが崩れてしまいます。膣内環境の悪化は、かえって臭いや細菌増殖を招くので注意が必要です。
すそわきがの臭い対策
すそわきがの臭い対策は、わきがの臭い対策と変わりません。すそわきがは病気ではなく、体質的なものが影響しています。主に遺伝によるアボクリン汗腺の量や大きさが影響し、表面化するしないの差が出てきます。
すそわきがを完全に無くすには手術しか方法がありません。手術によってアボクリン汗腺の量を減らしてしまう方法です。費用的には数十万円かかってしまいます。そのため、すそわきがの臭い対策は、いかに臭いを低減するかに限られます。
すそわきがを低減するには、汗の量を抑えるか汗の質を変えるかになります。もちろんデリケートゾーンを清潔にしておくのは大前提です。デオドラント製品などは一時的には効果的です。夏の暑い時期の外出時などは、どうしても臭いが気になるものです。しかし、すそわきがを根本的に抑えるには身体の中から変えていくのが近道になります。
特に食べ物や飲み物に気を配りたいところです。汗をかくと汗臭く感じますよね。それは汗と共に体内の老廃物などがにじみ出てくるからです。
ニンニク料理を食べた後、ニンニク臭くなるのは口臭だけではないですよね。汗もニンニク臭くなります。ニンニクほどではありませんが、食べたものや飲んだものによって、汗と共ににじみ出てくる成分は変わります。
動物性油脂や動物性たんぱく質などは、すそわきがのアボクリン汗腺を刺激しますし、ニラやアルコールは臭いを強めてしまいます。逆に梅干しや緑茶などは消臭効果などに期待できる食べ物です。
近年は食生活が欧米化しているのもすそわきがに影響しています。和食中心の食生活を心掛けるだけでも、すそわきが対策としては効果的です。
病気によるデリケートゾーンの臭い対策
デリケートゾーンの急な臭いの変化は、病気のサインかもしれません。突然臭いが強くなったり異臭になったら、おりものの変化なども見てみましょう。臭いやおりものの状態の変化だけでも、どのような病気の可能性があるか、ある程度の判断できます。臭い対策としては、早急に病気を治すことです。
細菌性膣炎は臭いが生臭くなり、おりものは灰色っぽくなります。カンジダは臭いが強くなり、おりものはカッテージチーズのように白くなります。トリコモナス膣炎は臭いが強くなり、おりものは黄色みがかった色になります。
このように、デリケートゾーンの臭いやおりものの変化は、性器周りの異常を気付かせてくれるものでもあるので、日ごろから正常な状態を観察しておくことも大切です。
特に性交渉後に臭いの大きな変化があった時は、性感染病の可能性が否めないので、病院で診察を受けるようにしましょう。恥ずかしくてどうしても受診をためらう場合は、簡易検査キットなども販売されてるので上手に活用してください。