
デリケートゾーンの黒ずみ改善に重曹がいいなんて話題になっていますが、わざわざデリケートゾーンのトラブルを悪化させるようなものなので、やめておいた方がいいですね。頭ごなしにやめた方がいいと言ってしまいましたが、いろいろ理由があります。
重曹は掃除や食用、歯磨き粉など汎用性や安全性の高い成分として使われていますし、美容業界でも角質除去のために使われることもあります。そんな汎用性の高さから、家庭に常備されていることも多く、デリケートゾーンの黒ずみに効果が期待できるなら試してみたいという気になるのもわかります。
しかし、それほど効果に期待できるのであれば化粧品業界が黙っていません。すでに重曹を使った黒ずみケア商品がたくさんあってもおかしくないわけです。
実際のところ、デリケートゾーンの黒ずみに重曹は全く効果がないというわけではありません。ただ、メリットよりデメリットが大きいというのが、デリケートゾーンに重曹を使わない方がいいという本当の理由です。
重曹でデリケートゾーンの黒ずみを改善しようとした場合の効果やリスクについて見ていきます。
目次
重曹でデリケートゾーンの黒ずみが改善されるワケ

重曹がデリケートゾーンの黒ずみを改善していくのは、スクラブによるピーリング効果があり、角質を除去してターンオーバーの正常化が見込めるというのが大きな理由です。
重曹には皮脂を分解する働きがあり、微細な粒子で皮脂を磨き落とす働きにも期待できます。掃除で言うところのクレンザーのような役割を果たしてくれるわけです。
皮脂が毛穴詰まりなどを起こしていると、その皮脂が酸化して黒ずみになりますし、ターンオーバーのサイクルの乱れにもつながります。ターンオーバーの乱れは、メラニンの排出を妨げるので色素沈着を起こしやすく、黒ずんでしまうという悪循環に陥ります。
重曹でケアすることでターンオーバーを促し、メラニンの排出をスムーズにすることで黒ずみが改善されていくということになります。
実は、体の部位によっては効果的な方法とも言えます。しかし、デリケートゾーンにはリスクが伴うと言わざるをえません。
重曹をデリケートゾーンに使う場合のリスク

デリケートゾーンに重曹を使う場合、細心の注意が必要です。わずかなメリットに比べ、危険なデメリットがあります。どのようなデメリットがあるのか確認していきます。
デリケートゾーンの黒ずみには効果があまり期待できない
黒ずみの原因には、大きく分けて2種類あります。皮脂汚れによる黒ずみとメラニンによる黒ずみです。一口に黒ずみ対策と言っても、ここを間違えると、全く効果に期待できないということになってしまいます。
重曹には微粒子によるスクラブ効果が期待できますし、ピーリング効果にも期待できるので、どちらかと言うと皮脂汚れによる黒ずみに対しては効果的です。
皮脂による黒ずみは、皮脂が毛穴に詰まって酸化して黒ずんだり、過剰な皮脂分泌で汚れが付着して黒ずんだりといったことが原因なので、重曹で過剰な皮脂をしっかり洗い流したり、溜まってしまっている皮脂をはがしたりといったことで改善していけます。
しかし、デリケートゾーンの黒ずみは、ほとんどの場合がメラニンの色素沈着による黒ずみです。しかも、メラニン発生の原因が刺激によるものです。スクラブで洗うだけでも刺激になってしまい、メラニンの発生要因を増やしてしまいます。
せっかくターンオーバーを改善してメラニンの排出を手助けしても、メラニンをどんどん増やしてしまってはいたちごっこになってしまうので、あまり効果的とは言えません。
安易なピーリングは逆効果
重曹にはたんぱく質を分解する働きがあるので、古い角質を取り除くピーリング効果が期待できます。ピーリングはターンオーバーを促進する起爆剤のように考えている人が多いと思いますが、セルフケアでのピーリングによるターンオーバー促進効果はごくわずかです。
その割に肌トラブルのリスクが高く、安易にピーリングを行うとお肌のバリア機能を損ねてしまうので、デリケートゾーンのように敏感な部分をセルフケアするのはおすすめできません。
ピーリングによるデリケートゾーンの黒ずみに対する効果としては、メラニンの排出を助けることです。ただ、ピーリング後の肌ケアをしっかり行わないと、かえって肌トラブルの悪循環をまねきます。
デリケートゾーンを洗った後に保湿など肌ケアをしてますか?ほとんどの女性は、そこまでしていないと思います。そのような状態でのピーリングは危険です。しかも専用のピーリング剤ではなく、不確かな重曹を使うリスクははかり知れませんね。
デリケートゾーンの黒ずみ対策のポイントは美白成分と保湿

デリケートゾーンの黒ずみ対策として重曹を使うのはリスクが高過ぎます。黒ずみのケアをして余計な肌トラブルを増やしてしまっては元も子もありません。
デリケートゾーンの黒ずみは、主にメラニンの色素沈着です。メラニンの発生を抑え、できてしまったメラニンは排出するというのが黒ずみ対策のポイントです。そのためには、メラニンの発生を抑える美白成分とお肌のバリア機能を健全にする保湿が大切になります。
もちろんデリケートゾーンへの刺激となることをできるだけ減らすことも必要なので、摩擦の少ない材質のものを身につけるようにしたり、刺激成分の少ない洗浄剤を使うようにすることも大切です。
デリケートゾーン用に販売されているケア用品は、敏感な肌でもトラブルにならないように低刺激な成分が使われていますし、臭いや黒ずみといったデリケートゾーンのトラブルを予防・改善できるように作られています。
デリケートゾーンの黒ずみが気になるのであれば、美白成分や保湿成分がしっかり配合されていて、肌にやさしいデリケートゾーン用のケア商品を使うのが改善の近道です。