デリケートゾーンの黒ずみは美白できる?美白成分を知る

デリケートゾーン美白

デリケートゾーンの黒ずみケア商品に配合されている美白成分。美白成分が配合されているだけで、肌が白くなって黒ずみが解消するんじゃないかと思ってしまいます。

しかし、デリケートゾーンに美白成分を塗れば、黒ずみがだんだん薄く白くなると考えているとしたら間違いです。たとえ同じ美白成分でも、成分によって黒ずみを解消していく働きに違いがあります。また、美白成分を塗っても、元の色以上に肌が白くなるということはありません

デリケートゾーンの黒ずみを改善したいなら、以下のことが重要です。

  • 黒ずみの原因を知る。
  • 黒ずみをこれ以上発生させない。
  • いまある黒ずみを薄くする。

美白ケアには「黒ずみをこれ以上発生させない。」美白と「いまある黒ずみを薄くする。」美白があります。デリケートゾーンの美白ケア商品に含まれる美白成分のほとんどは、黒ずみをこれ以上発生させないための成分です。

美白成分を知ることで、自分が本当に必要としているデリケートゾーンの黒ずみケア商品が見つかると思うので、ここでは美白成分について詳しく解説していきます。

薬用化粧品の美白効果

薬用化粧品等の美白効果は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律。旧薬事法)によって表現の仕方が決まっています。

本来、美白効果やホワイトニング効果といった表現は、薬機法により宣伝には利用できないことになっています。しかし、広告などで「美白効果」という文字をよく目にすると思います。薬用化粧品(医薬部外品)の場合、一定のルールに従って表現することで、このような表現も可能になるからです。

ルールとしては、「*」(しばり表現)を用いて「メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ」もしくは「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」を併記することです。

薬用化粧品として販売するには、美白成分が一定以上配合されていることが必要なので、一定の美白効果に期待できるという指標になります。

参考:東京都福祉保健局

美白成分の作用は主に3通り

厚生労働省が認可している美白成分はいくつかありますが、黒ずみを薄くする過程は主に3通りあります。どの美白成分が配合されているかによって、美白作用が変わってきます

黒ずみの原因であるメラニン発生の仕組み

肌が刺激を受けると、活性酸素が発生します。そうすると、活性酸素が発生したことを知らせる情報伝達物質が皮膚奥に送られ、チロシナーゼという酵素が活性化します。この酵素がチロシンというアミノ酸に作用してメラニンに変化します。

このメラニンが過剰発生したり、ターンオーバーのトラブルで排出されずに色素沈着したものが、黒ずみになります。この一連の流れのどの部分に作用するかが、美白成分によって変わってくるわけです。

1.情報伝達物質の働きを阻害

紫外線や摩擦による活性酸素発生により、チロシナーゼの活性化を促すための情報伝達物質であるエンドセリンの働きを阻害し、メラニンの発生を防ぎます。メラニンの発生が抑制されることで、黒ずみの悪化を予防します。

2.チロシナーゼの活性化を阻害

チロシンに作用してメラニンを産生させる酵素チロシナーゼの活性を阻害することで、メラニン発生を防ぎます。メラニンの発生が抑制されることで、黒ずみの悪化を予防します。

3.メラニンを還元して淡色化

すでに黒くなったメラニンのに作用して、黒ずみを徐々に還元・淡色化します。メラニンの発生過程に作用するのではなく、すでにできてしまったメラニンに作用するので、日焼けや黒ずみの色素沈着を改善することができます。

厚生労働省に認可されている美白有効成分

厚生労働省に認可されている美容有効成分です。一定量以上美白成分を配合することで薬用化粧品として認められ、条件付きで美白効果を表記することができるようになります。

黒ずみ対策商品を選ぶ時は、これらの美白成分が配合されているかというのも、商品選びの一つの指標になります。

アルブチン

アルプチンは、メラニンを産生させる酵素であるチロシナーゼに作用し、メラニン色素の合成を阻害する働きがある美白成分です。

エラグ酸

エラグ酸は、強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種です。メラニンを産生させる酵素であるチロシナーゼの働きを抑え、メラニン色素の合成を阻害する働きがある美白成分です。

エナジーシグナルAMP

エナジーシグナルAMPは大塚製薬が開発した美白成分で、成分名は「アデノシン1リン酸2ナトリウムOT」になります。細胞のエネルギー代謝を活性化し、ターンオーバーを促すことで色素沈着を予防する働きが、美白効果として認められています。

カモミラET

カモミラETは、花王が開発した美白成分で、情報伝達物質であるエンドセリンの働きを阻害し、メラニンの発生を防ぎます。メラニンの発生が抑制されることで、色素沈着を予防する美白成分です。

コウジ酸

コウジ酸は麹に含まれる成分で、麹菌が糖を発酵させることで作られます。チロシナーゼの活性を阻害することで、メラニン発生を抑制する美白成分です。

プラセンタエキス

プラセンタエキスは、メラニンを生成する酵素チロシナーゼに作用し、メラニン色素の合成を阻害する働きがある美白成分です。また、ターンオーバーを促す働きもあり、メラニンの排出にも効果的な美白成分です。

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体は、安定性が悪く肌に吸収されにくいビタミンCを、安定化させて浸透性を高めたものです。抗酸化作用が強く、黒ずみの原因になる活性酸素を除去すると共に、チロシナーゼ阻害作用やメラニンの還元作用をも持つ美白成分です。

トラネキサム酸

トラネキサム酸は、メラニン生成を働きかけるメラノサイトで作り出されたプロスタグランジンという物質の働きを阻害することで、メラニンを抑制する美白成分です。

マグノリグナン

マグノリグナンは鐘紡が開発した美白成分で、メラニンを産生させる酵素チロシナーゼ自体の成熟を阻害する美白成分です。

リノール酸S

リノール酸Sは、不飽和脂肪酸であるリノール酸を美白成分としてサンスターが研究開発したものです。チロシナーゼ酵素を分解し、メラニン発生を抑制する美白成分です。

ルシノール

ルシノールは、チロシナーゼに素早く結合することでチロシンとチロシナーゼの結合を防ぎ、メラニンの生成を抑制する美白成分です。

4MSK

4MSKは、4-メトキシサリチル酸カリウム塩の略称で、チロシナーゼの働きを抑制するとともに、角化異常を改善しメラニンの排出を促進する美白成分です。

d-メラノ

d-メラノは、ニコチン酸アミドWと表記され、メラノサイトで生成されたメラニンが表皮細胞へ受け渡されるのをブロックして、メラニンの表面化を抑える美白成分です。

L-システイン

L-システインはアミノ酸の一種で、チロシナーゼの働きを抑える美白成分です。また、ターンオーバーを促す働きがあり、メラニンの排出を促進します。

TXC

TXCはCHANEL(シャネル)が開発した美白成分で、トラネキサム酸セチル塩酸塩の略称になります。チロシナーゼの活性化を阻害して、メラニンの生成を抑える美白成分です。

美白成分の研究開発が進み、厚生労働省が認可している美白有効成分も増えてきました。特定のメーカーが開発した美白成分も多く、そのメーカーの商品にしか配合されていない成分もあります。

また、メラニンを還元する作用に期待できる美白成分も少しづつ増えてきていて、デリケートゾーンの黒ずみの解消にも役立つので、今後の研究にも期待したいところです。

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